デスノートアニメのネタバレです。
35話『殺意』でのマットの描写を元にして。
作品中では、全くそうとは語られていない部分を、勝手に捏造した隙間産業妄想をがっつり語っています。
また、オカルトの話題も出てきますので、苦手な方はご注意下さい。
それでも構わない方は、了解しました…を押して、続きをご覧下さい。
※ ネタバレを確認させていただく為に、一度、このページに飛んで頂いております。
続きが一度で開けなかったら、大変お手数ですが、もう一、二度、押してみて下さいませ。
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アニメでマットが喋ったのは、ほんの僅かでしたが。
高田の護衛に取り囲まれての、あの最期の長セリフ。
あれは、彼一世一代のハッタリなんじゃないかって気がするんですよ。
マットは自分が撃たれる事が判っていたんじゃないでしょうか。
そのこころは。
バンシー、という妖精がいます。
身近な者に死が訪れる時には、バンシーの鳴き声が聞こえる、という言い伝えがあるそうです。
確かこれ、バンシーが取り殺すのではなくて、これから死ぬ者を弔って、手向けとして泣いているんだそうで。
だから、バンシーの泣き声を聞いてしまったら、手向けられた者の死は既に決まっている。
鳴き声が聞こえた時点で、その人は、もう助からないんです。
日本にも、七人岬って妖怪、いや死霊の類がいるんですが。
七人セットで一組になって出てくる妖怪で、七人岬に会ったら必ず死ぬ、そういう妖怪なんですね。
そして七人岬は七人の人間を殺すと、七人岬のうち一番古い者が一人だけ成仏出来るんです。
なので七人岬としては積極的に人間を殺して、代わりに自分が成仏したい訳ですけど、七人岬に殺された人間は七人岬になってしまうので、一組の七人岬が成仏する為には、七組の七人岬が発生する、四十九人の死者が必要になって来る訳です。
このキリの無い負のループ。
だから、七人岬は、妖怪として最悪の部類で。
七人岬の悪口を言ったら殺された、なんて伝承もあったりするんですね。
妖怪って、ある現象に対して、後付けで説明を付ける為に、そういう妖怪がいるとしたって説があって。
例えば、陰陽師なんかに出てくる式神。
式神って、人には見えないって描写されたりしますけど、あれっていわゆる奴隷の立場の人間を式として使っていたから、人間扱いされていない、人間としてカウントされてないから描写されない、だから見えないとされているって説もあるぐらいですから。
そういう妖怪がいるって事は、それが生み出される原因となった、何かが、必ずある筈なんです。
そう思って見てみると、七人岬の構図は、ネズミ講、あるいは何らかのカルト集団に似ているんじゃないかと。
アニメでも、キラ信者が何かを言ってしまったか何かした一般人らしき人を粛正していく描写があります。
これなんてもろ、悪口言ったら殺される、そういう事ですよね。
そして、キラ信者がどんどん膨れ上がっていくあの感じ、まだ人間である者を害しながら七人岬を増やしていく不可逆性、取り込まれたら帰って来れない、それどころか自分自身がまだ仲間では無い者を取り込む立場となる。
あの感じ。
あそこでマットが対峙したのは、そういう相手だったんじゃないでしょうか。
そしてマットもそれを判っていたんじゃないでしょうか。
彼は、自分の為にバンシーが泣いた事を、目の前の死からはもう逃れられないという事を、判っていたのだと思うんです。
ただ一番になりたいというだけで、人は命を賭けるものでしょうか。
メロが、あの行動を選び取って、命を賭してまで、やろうとした事、それが何なのか、行動を共にした彼には、判っていた筈です。
だから、マットの最期のあの発言は、彼一流のハッタリだったんじゃないでしょうか。
そう解釈してみる次第です。
ちなみに、何で死を覚悟してたと思うかって言うと。
アニメのマットは、車のシガーライターで煙草に火を付けていたからです。
ヘビースモーカーが、自分のライター持ち歩いていないのって不自然じゃないですか。
これって、自分に何かがあった時に、身に付けている物から足が付く事を避けた為に、普段使っているライターは持ち込めなかったからなんじゃないかと思うんですね。
自分のライターには、名前か何かが刻印されているのか、あるいはシリアルナンバー入りの限定品なのか判りませんが、何らかの特徴があるから、万が一にも人手に渡す訳にはいかなかったんじゃないでしょうか。
そして、メロが十字架のペンダントを最期まで手離さない事から考えると。(十字架はものがものだけに扱いが違うってのは、もちろんですけど。)
メロはやり遂げて帰ってくるつもりだったけれど、マットの方は、あの結果を覚悟をしていたのか。
あるいは。
ライターが誰かから譲り受けた物だったので、自分がどうではなく、その人に迷惑が掛からない様にした。
物語には出て来ないところで、そういう存在がいたんじゃないか。
メロがマフィアにいた四年間は、マットにとっても、空白の四年間では無かったんじゃないか。
アニメのシガーライターには、そういう隙間産業妄想の余地が、たんまりあると思います。
**********
この設定を使って、ノースメンさんがニア主人公の小説を書いてくれました。
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