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平凡な駄目男、松田が初めて出会ったヒーロー。
世界の名探偵L、竜崎。
憎らしい事もあるけれど、竜崎と一緒にいれば全てがうまくいく、Lなら信じられる、この日々はずっと続くと思っていた。
そんなある日、失われた竜崎。
失意の松田、寄る辺のないまま、考えて考えて。
自分がみていたのは、Lという肩書だったのだろうか。
いやそうじゃない、会った事も無い彼の後継者ならなおさら違う。
自分のヒーローは竜崎だ、あのLが、竜崎だけが自分にとっての本物のヒーローだったんだ。
諦めて見限ってしまうんでもなく、駒として扱うんでも無く、ただ甘やかすのでもなく、過剰な期待を掛けるんでもなく、表面の関わりで流すんでもなく。
肩書きや出自や、松田にとっては何の関係も無い、自分の望む何かを投影するんでもなく。
教えを説いて、叱って、罵って、導いて、時には馴れあって。
個人としての松田を、ただただ等分に見てくれていた、一人の人間として接していてくれたんだ。
そして、自分には、そんな相手は竜崎しかいなかったのだと、失って初めて悟る松田のび太。
そして始まる松田成長の日々。
Lについて調べ、自分が竜崎の事を何も判っていなかった事を知り、自分がいかに竜崎に頼り切っていたのかを自覚して。
かつての自分では考えられなかった多くの事を学んでゆき、人が変わった様な努力を重ね。
挫けそうになれば、持ち前の運動神経と射撃の腕に磨きを掛けては自信を取り戻し。
竜崎の好きな物を一つ一つ思い出して、確かに彼がそこに居た事を何度も、何度も確認して。
そんな松田に、伊出さんだけが気付いていた。
「お前、竜崎の事が好きだっただろう」
まだまだ竜崎に頼りたかった、そんな甘えから始まった松田の変化だったとしても。
今、自分はこれだけ虚ろな人生を送っている。
竜崎がいればこんな事にはならなかった、竜崎が負けたせいだ、そう逆恨みして今の自分を竜崎のせいにしたとしても。
じゃあ、竜崎が居たらどうなっていたのか、それを確かめる為に、もう一度竜崎を自分の前に引きづり出して恨み事の一つも言ってやりたい、そんな動機だったとしたって。
その結果、松田自身が竜崎と並べる存在になる日が。
もしも、来る事があれば。
竜崎は、あの時、何を思ってあんな事を言ったのか、ああしたのか。
その時には判らなかった、竜崎の気持ちの一つ一つを、松田にも、理解出来る日が来るんです。
彼に出会った事で、そして彼に関わり続けようとした事で、まるで様変わりした人生を歩みながら。
長い、長い年月が経って。
時間を超えて、再びまみえる事が出来た、その時には。
すっかり年老いた松田は、ワタリになっているのです。
「…ワタリ、依頼はどうなっている?」
「解決しましたよ、竜崎。…たった今。」
世界の名探偵L、竜崎。
憎らしい事もあるけれど、竜崎と一緒にいれば全てがうまくいく、Lなら信じられる、この日々はずっと続くと思っていた。
そんなある日、失われた竜崎。
失意の松田、寄る辺のないまま、考えて考えて。
自分がみていたのは、Lという肩書だったのだろうか。
いやそうじゃない、会った事も無い彼の後継者ならなおさら違う。
自分のヒーローは竜崎だ、あのLが、竜崎だけが自分にとっての本物のヒーローだったんだ。
諦めて見限ってしまうんでもなく、駒として扱うんでも無く、ただ甘やかすのでもなく、過剰な期待を掛けるんでもなく、表面の関わりで流すんでもなく。
肩書きや出自や、松田にとっては何の関係も無い、自分の望む何かを投影するんでもなく。
教えを説いて、叱って、罵って、導いて、時には馴れあって。
個人としての松田を、ただただ等分に見てくれていた、一人の人間として接していてくれたんだ。
そして、自分には、そんな相手は竜崎しかいなかったのだと、失って初めて悟る松田のび太。
そして始まる松田成長の日々。
Lについて調べ、自分が竜崎の事を何も判っていなかった事を知り、自分がいかに竜崎に頼り切っていたのかを自覚して。
かつての自分では考えられなかった多くの事を学んでゆき、人が変わった様な努力を重ね。
挫けそうになれば、持ち前の運動神経と射撃の腕に磨きを掛けては自信を取り戻し。
竜崎の好きな物を一つ一つ思い出して、確かに彼がそこに居た事を何度も、何度も確認して。
そんな松田に、伊出さんだけが気付いていた。
「お前、竜崎の事が好きだっただろう」
まだまだ竜崎に頼りたかった、そんな甘えから始まった松田の変化だったとしても。
今、自分はこれだけ虚ろな人生を送っている。
竜崎がいればこんな事にはならなかった、竜崎が負けたせいだ、そう逆恨みして今の自分を竜崎のせいにしたとしても。
じゃあ、竜崎が居たらどうなっていたのか、それを確かめる為に、もう一度竜崎を自分の前に引きづり出して恨み事の一つも言ってやりたい、そんな動機だったとしたって。
その結果、松田自身が竜崎と並べる存在になる日が。
もしも、来る事があれば。
竜崎は、あの時、何を思ってあんな事を言ったのか、ああしたのか。
その時には判らなかった、竜崎の気持ちの一つ一つを、松田にも、理解出来る日が来るんです。
彼に出会った事で、そして彼に関わり続けようとした事で、まるで様変わりした人生を歩みながら。
長い、長い年月が経って。
時間を超えて、再びまみえる事が出来た、その時には。
すっかり年老いた松田は、ワタリになっているのです。
「…ワタリ、依頼はどうなっている?」
「解決しましたよ、竜崎。…たった今。」
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