2010年1月26日。その日を迎えた後の、別の世界でのメロとマットの小説です。
2008年冬コミ発行『VIVID』に寄稿させていただいた小説「The consolation game of the M」を改題しました。
※ 死後の世界ネタです。
2008年冬コミ発行『VIVID』に寄稿させていただいた小説「The consolation game of the M」を改題しました。
※ 死後の世界ネタです。
+ + + + + + + + + +
「ふっ、あんた、背中が……」
ゴーグルのレンズ越しに、俺は笑った。
相手が大した手じゃないのは一目で判った。次で決まりだ。
無意識に、中指の背に人差し指を重ねた右手を口元に引き寄せていた。煙草を吸わなくなって随分経つのに、習慣はなかなか抜けないようだ。
「背中が……ねじれてるぜ」
人体には有り得ないねじれ方だった。
俺の目の前で、手元を睨んで唸っている死神は、背中から伸びた二枚の翼を頻りにひねり合わせていた。ジャンケンの前に組んだ両手の隙間を覗き込む子供のおまじないを連想した。
キラ事件の終息から、数年が経った。
俺は今、ここ死神界で、メロと一緒に死神相手の賭場を仕切っている。
デスノートは本来、死神の為の道具だ。
デスノートに人間の名前を書き、書かれた人間の命を奪い、残りの寿命を引き受ける事で、死神は命を繋いでいる。
しかし、人間がデスノートを使った場合、書いた人間の寿命が死神のように延びる事はない。
人間が使うデスノートによって命を奪われた人々が、天寿を全うしていれば生きるはずだった、残りの寿命は、一体どこへ消えてしまうというのだろうか。
2010年1月26日。あの冬の日、俺は予定通り、メロと別れて別行動を取り、予定外の出来事が起こり――全ての意識を失った。
そして、次に気が付いた時には、俺は一人きりで、砂と岩ばかりの静かな場所に居た。
身体のどこにも痛みがないのを確かめて、自分に何が起こったのか、ぼんやりと理解した。思ったよりも穏やかな気分だったが、メロはうまくやっただろうか、そればかりが気になった。
しばらく歩き回って、景色が代わり映えしないのは諦めた。基本は押さえておくところだろうと、小石を積んで崩してみた。すぐに飽きた。
辺りに転がる、巨大な何かの骨から、四角いものを選んでダイスに見立てて振ってみた。出目に随分ムラがあるようだ。形状別に確率を計算し、投げ方を工夫したら、狙った目をほぼ確実に出せる様になった。
暇だった。
俺はここが、死後の世界というものなのだろうと、ぼんやり考えていた。
同じ頃。メロもまた、同じ様にこの世界で目を覚ましていた。
だが、幸運だったのは、他の人間と違い、メロには、顔と名前を知る死神、シドウが存在していた事だ。
死神界に帰って来たシドウは、人間界での顛末にすっかり懲りて、日頃からまめにデスノートを使うのを心掛けるようになっていた。
メロが現れてから、そう時間が経たないうちに、シドウは死神界の穴を覗き込み、そしてメロを見付けた。
見覚えのある人間、それも、どちらかというとトラウマに近い強烈な印象を残す人間が死神界にいるのを見たシドウの驚きは大変なものだった。どうして、あの怖い人間が、こんな近くに。抑えがたい好奇心に駆られたシドウは、上空からそっとメロの様子を見物に来た。
シドウにしてみれば、メロに見付からない様に、十分な距離を取っていたつもりだっただろう。
だが、動く物もない静かな世界の中で、自分に向けられた何者かの視線を、メロは本能的に感じ取った。周囲に隈無く睨みを利かせながら、メロは大声で一喝した。
「そこに居るのは判っている!出て来い!」
ハッタリだった。
気のせいかも知れないとは思ったが、他にやる事も無かったからな、と後にメロは語った。
剣幕に恐れをなし、脊髄反射で姿を現したシドウは、人間界での従属関係そのままに、メロの言うなりに、死神達の溜まり場へとメロを抱えて飛んでいった。
突然の人間の出現に、死神達は困惑した様子を見せた。
だが、蓋を開けてみれば、何の事はない、人間を見付けていたのは、何もシドウだけではなかったのだ。言われてみれば、俺も見た。そんな話がごろごろ出てきた。
死神達は、人間の出現に気付いていた。気付いていたが、気に留めていなかったのだ。
死神界に退屈したリュークが、人間界にデスノートを落としたくなった気持ちが、少しだけ判るような気がした。
山で遭難した者の遺体が、山小屋からそう離れていない場所で発見される事は意外に多いと聞くが、死神界に現れた人間達もまた、お互いを見付ける事が出来ないまま、俺と同じ様に、長い孤独な時間を過ごす羽目に陥っていたのだった。
状況を把握したメロは、他の人間達の捜索、救助に当たった。救助活動には、当たり前の様にシドウが駆り出され、以来、シドウは今日に至るまで、メロ専属の移動手段になっている。
死神界は広い。
死神達は大抵、死神界の中でもごく限られた一部の地域で博打に精を出している。デスノートに名前を書くのも珍しがられる位だ、人間界へ繋がるゲートや覗き穴のある外れにすら、必要がなければ、滅多にやって来ない。
捜索は難航を極めた。
地理を把握している死神が居ない上に、頼みの情報源である覗き穴からでは、死神の眼を持つ者が名前と顔を知っている人間以外は、容易に見付けられなかった。
メロは諦めなかった。
「若い男を見なかったか。俺と同じ位の背格好で、赤毛で、ゴーグルを掛けた、ボーダー柄のシャツを着た奴だ。もし見掛けたら、すぐに教えてくれ」
出会う死神ごとに、見付けた人間ごとに、メロは、真っ先にそう聞いて廻っていたと、後になって、俺は、色んな奴から聞かされた。
もちろん、メロ本人の口から、そんな言葉を聞いた事は一度もない。
「待った、待ってくれよマット」
俺に負けた死神が、泣きを入れて来た。
「駄目。さぁ、払う物さっさと払えよ」
「俺もう賭ける物無いって!」
「無ければ作ればいいんだよ。人間なら、マグロ漁船に乗るとか、内蔵を売るとか、それも出来なきゃ簀巻きになって海に浮かぶとか色々あるけど。死神だと何が出来るのかな……メロ、どうする?」
俺はゆっくりと、背後の相棒に呼び掛けた。
今や死神界で一、二を争う娯楽となったこの賭場を仕切るメロの登場に、勝負を見守っていた死神達の間にも細波の様に緊張が広がった。
「では、デスノートを差し出して貰おうか」
メロが言った。
「そんな!」
ギーガーがデザインした宇宙人にそっくりの死神が身を震わせる様子は、ちょっとした見物だったが、こいつを身ぐるみ剥がす為に、俺は培ってきたダイス技術を駆使して来たのだ。
「なぁデリダブリー、死神大王から、代わりのノートを貰って来ればいいんだよ。大丈夫、同じ事をやって成功した死神が居るって聞いてるぜ。」
狙い通りに誘導する為に、俺は優しい声を出した。
「こんな時に便利な人間界の言葉で、嘘も方便っていうのがある。あんたは大王に巧く言って、もう一冊ノートを貰って来るだけでいいんだ。誰も困る事は無いし、それで皆が幸せになれるんだぜ?」
その死神は、メロが助けた人間の一人――ワイミーズハウスの出身だ――が見立てた、残りの寿命が少ない、すぐにでもデスノートを使う必要のある死神だった。
メロが俺を見つけ出した時、俺は骨で出来たダイスを積み上げてタワーを作ろうとしていた。
不意に、手元が暗くなった。
見上げると、逆光の中で何か動く物の影が見えた。風圧でダイスが崩れる。翼を広げた巨大な何かの風切音に混じって何か聞こえた。久しぶりに聞く他人の声だ。俺のよく知っている、俺の名前を呼ぶ声だ。
俺は動けなかった。もし、これが現実じゃなかったら。そう思うと、醒めるのが怖くて反応出来なかったのだ。
メロがワイミーズハウスを出てからの四年間は本当に詰まらなかった。メロがそこに居ない事が、メロが俺の居ない所でどんな目に遭っているのか判らないのが、あんなに堪えるとは思わなかった。だから、あの日キラ信者に囲まれた時だって、しくじったと思いはしても、後悔は無かった。
「マット!……おい、どうしたマット」
砂煙の中、俺の前に降りてきたメロは、固まったままの俺を揺さぶった。掴まれた肩が痛い程の力だった。服地越しに伝わる体温が暖かかった。
メロが俺の前にいた。
天使か悪魔か死神か、何だって構わない。この時ほど、何かに対して、感謝したいと思った事はない。
その後、俺とメロは、死神相手の賭場を始めた。
デスノートを集める為だ。
『人間界で同時に存在していいデスノートは六冊まで』
『七冊目のデスノートが存在し人間が使ったとしても、そのノートはなんの効力も持たない』
だから、死神よりも先に、六冊のデスノートを人間界に持ち込む事が出来れば、リュークの様な死神が何度現れたって、第二、第三のキラ事件は起こせない。
デスノートが六冊揃ったら、俺達はそれをニアに託すつもりだ。
ニアはLの後継者であり、俺達の遺志を継ぐ者でもある。こんなチートなアイテムさえなければ、きっと誰よりも上手くやるだろう。
人捜しに苦心するメロの傍らで、俺は相変わらずゲームばかりしている。
今では、それが俺の仕事だ。
博打好きの娯楽に飢えた死神達に俺達の賭場は好評だった。死神は、もう、以前の様には退屈していない。
俺の技術とメロの記憶力があれば、ここ一番の勝負に負ける事は無かった。メロのお陰で、各方面に明るい協力者も増える一方だ。
死神達はルールにとても忠実だ。
デスノートが、殺人兵器ではなく、死神が人間界に滞在する為の観光ビザになる日も、そう遠くは無いだろう。
事の経緯は不本意だったけれど、この生活も案外悪くない。
ろくでもない奴も多いが、仲間も沢山居る。懐かしい人の話も出来る。死神も日々成長していて、ゲーム相手に不足もない。
まだ出会えていない人にだって、いつか会う事が出来るだろう。
俺達がいつまでこうしていられるのか、確かな事は何も判らないが、その時が来るまで、俺はメロと一緒に、俺達にしか出来ない事をしようと思う。
ゴーグルのレンズ越しに、俺は笑った。
相手が大した手じゃないのは一目で判った。次で決まりだ。
無意識に、中指の背に人差し指を重ねた右手を口元に引き寄せていた。煙草を吸わなくなって随分経つのに、習慣はなかなか抜けないようだ。
「背中が……ねじれてるぜ」
人体には有り得ないねじれ方だった。
俺の目の前で、手元を睨んで唸っている死神は、背中から伸びた二枚の翼を頻りにひねり合わせていた。ジャンケンの前に組んだ両手の隙間を覗き込む子供のおまじないを連想した。
キラ事件の終息から、数年が経った。
俺は今、ここ死神界で、メロと一緒に死神相手の賭場を仕切っている。
デスノートは本来、死神の為の道具だ。
デスノートに人間の名前を書き、書かれた人間の命を奪い、残りの寿命を引き受ける事で、死神は命を繋いでいる。
しかし、人間がデスノートを使った場合、書いた人間の寿命が死神のように延びる事はない。
人間が使うデスノートによって命を奪われた人々が、天寿を全うしていれば生きるはずだった、残りの寿命は、一体どこへ消えてしまうというのだろうか。
2010年1月26日。あの冬の日、俺は予定通り、メロと別れて別行動を取り、予定外の出来事が起こり――全ての意識を失った。
そして、次に気が付いた時には、俺は一人きりで、砂と岩ばかりの静かな場所に居た。
身体のどこにも痛みがないのを確かめて、自分に何が起こったのか、ぼんやりと理解した。思ったよりも穏やかな気分だったが、メロはうまくやっただろうか、そればかりが気になった。
しばらく歩き回って、景色が代わり映えしないのは諦めた。基本は押さえておくところだろうと、小石を積んで崩してみた。すぐに飽きた。
辺りに転がる、巨大な何かの骨から、四角いものを選んでダイスに見立てて振ってみた。出目に随分ムラがあるようだ。形状別に確率を計算し、投げ方を工夫したら、狙った目をほぼ確実に出せる様になった。
暇だった。
俺はここが、死後の世界というものなのだろうと、ぼんやり考えていた。
同じ頃。メロもまた、同じ様にこの世界で目を覚ましていた。
だが、幸運だったのは、他の人間と違い、メロには、顔と名前を知る死神、シドウが存在していた事だ。
死神界に帰って来たシドウは、人間界での顛末にすっかり懲りて、日頃からまめにデスノートを使うのを心掛けるようになっていた。
メロが現れてから、そう時間が経たないうちに、シドウは死神界の穴を覗き込み、そしてメロを見付けた。
見覚えのある人間、それも、どちらかというとトラウマに近い強烈な印象を残す人間が死神界にいるのを見たシドウの驚きは大変なものだった。どうして、あの怖い人間が、こんな近くに。抑えがたい好奇心に駆られたシドウは、上空からそっとメロの様子を見物に来た。
シドウにしてみれば、メロに見付からない様に、十分な距離を取っていたつもりだっただろう。
だが、動く物もない静かな世界の中で、自分に向けられた何者かの視線を、メロは本能的に感じ取った。周囲に隈無く睨みを利かせながら、メロは大声で一喝した。
「そこに居るのは判っている!出て来い!」
ハッタリだった。
気のせいかも知れないとは思ったが、他にやる事も無かったからな、と後にメロは語った。
剣幕に恐れをなし、脊髄反射で姿を現したシドウは、人間界での従属関係そのままに、メロの言うなりに、死神達の溜まり場へとメロを抱えて飛んでいった。
突然の人間の出現に、死神達は困惑した様子を見せた。
だが、蓋を開けてみれば、何の事はない、人間を見付けていたのは、何もシドウだけではなかったのだ。言われてみれば、俺も見た。そんな話がごろごろ出てきた。
死神達は、人間の出現に気付いていた。気付いていたが、気に留めていなかったのだ。
死神界に退屈したリュークが、人間界にデスノートを落としたくなった気持ちが、少しだけ判るような気がした。
山で遭難した者の遺体が、山小屋からそう離れていない場所で発見される事は意外に多いと聞くが、死神界に現れた人間達もまた、お互いを見付ける事が出来ないまま、俺と同じ様に、長い孤独な時間を過ごす羽目に陥っていたのだった。
状況を把握したメロは、他の人間達の捜索、救助に当たった。救助活動には、当たり前の様にシドウが駆り出され、以来、シドウは今日に至るまで、メロ専属の移動手段になっている。
死神界は広い。
死神達は大抵、死神界の中でもごく限られた一部の地域で博打に精を出している。デスノートに名前を書くのも珍しがられる位だ、人間界へ繋がるゲートや覗き穴のある外れにすら、必要がなければ、滅多にやって来ない。
捜索は難航を極めた。
地理を把握している死神が居ない上に、頼みの情報源である覗き穴からでは、死神の眼を持つ者が名前と顔を知っている人間以外は、容易に見付けられなかった。
メロは諦めなかった。
「若い男を見なかったか。俺と同じ位の背格好で、赤毛で、ゴーグルを掛けた、ボーダー柄のシャツを着た奴だ。もし見掛けたら、すぐに教えてくれ」
出会う死神ごとに、見付けた人間ごとに、メロは、真っ先にそう聞いて廻っていたと、後になって、俺は、色んな奴から聞かされた。
もちろん、メロ本人の口から、そんな言葉を聞いた事は一度もない。
「待った、待ってくれよマット」
俺に負けた死神が、泣きを入れて来た。
「駄目。さぁ、払う物さっさと払えよ」
「俺もう賭ける物無いって!」
「無ければ作ればいいんだよ。人間なら、マグロ漁船に乗るとか、内蔵を売るとか、それも出来なきゃ簀巻きになって海に浮かぶとか色々あるけど。死神だと何が出来るのかな……メロ、どうする?」
俺はゆっくりと、背後の相棒に呼び掛けた。
今や死神界で一、二を争う娯楽となったこの賭場を仕切るメロの登場に、勝負を見守っていた死神達の間にも細波の様に緊張が広がった。
「では、デスノートを差し出して貰おうか」
メロが言った。
「そんな!」
ギーガーがデザインした宇宙人にそっくりの死神が身を震わせる様子は、ちょっとした見物だったが、こいつを身ぐるみ剥がす為に、俺は培ってきたダイス技術を駆使して来たのだ。
「なぁデリダブリー、死神大王から、代わりのノートを貰って来ればいいんだよ。大丈夫、同じ事をやって成功した死神が居るって聞いてるぜ。」
狙い通りに誘導する為に、俺は優しい声を出した。
「こんな時に便利な人間界の言葉で、嘘も方便っていうのがある。あんたは大王に巧く言って、もう一冊ノートを貰って来るだけでいいんだ。誰も困る事は無いし、それで皆が幸せになれるんだぜ?」
その死神は、メロが助けた人間の一人――ワイミーズハウスの出身だ――が見立てた、残りの寿命が少ない、すぐにでもデスノートを使う必要のある死神だった。
メロが俺を見つけ出した時、俺は骨で出来たダイスを積み上げてタワーを作ろうとしていた。
不意に、手元が暗くなった。
見上げると、逆光の中で何か動く物の影が見えた。風圧でダイスが崩れる。翼を広げた巨大な何かの風切音に混じって何か聞こえた。久しぶりに聞く他人の声だ。俺のよく知っている、俺の名前を呼ぶ声だ。
俺は動けなかった。もし、これが現実じゃなかったら。そう思うと、醒めるのが怖くて反応出来なかったのだ。
メロがワイミーズハウスを出てからの四年間は本当に詰まらなかった。メロがそこに居ない事が、メロが俺の居ない所でどんな目に遭っているのか判らないのが、あんなに堪えるとは思わなかった。だから、あの日キラ信者に囲まれた時だって、しくじったと思いはしても、後悔は無かった。
「マット!……おい、どうしたマット」
砂煙の中、俺の前に降りてきたメロは、固まったままの俺を揺さぶった。掴まれた肩が痛い程の力だった。服地越しに伝わる体温が暖かかった。
メロが俺の前にいた。
天使か悪魔か死神か、何だって構わない。この時ほど、何かに対して、感謝したいと思った事はない。
その後、俺とメロは、死神相手の賭場を始めた。
デスノートを集める為だ。
『人間界で同時に存在していいデスノートは六冊まで』
『七冊目のデスノートが存在し人間が使ったとしても、そのノートはなんの効力も持たない』
だから、死神よりも先に、六冊のデスノートを人間界に持ち込む事が出来れば、リュークの様な死神が何度現れたって、第二、第三のキラ事件は起こせない。
デスノートが六冊揃ったら、俺達はそれをニアに託すつもりだ。
ニアはLの後継者であり、俺達の遺志を継ぐ者でもある。こんなチートなアイテムさえなければ、きっと誰よりも上手くやるだろう。
人捜しに苦心するメロの傍らで、俺は相変わらずゲームばかりしている。
今では、それが俺の仕事だ。
博打好きの娯楽に飢えた死神達に俺達の賭場は好評だった。死神は、もう、以前の様には退屈していない。
俺の技術とメロの記憶力があれば、ここ一番の勝負に負ける事は無かった。メロのお陰で、各方面に明るい協力者も増える一方だ。
死神達はルールにとても忠実だ。
デスノートが、殺人兵器ではなく、死神が人間界に滞在する為の観光ビザになる日も、そう遠くは無いだろう。
事の経緯は不本意だったけれど、この生活も案外悪くない。
ろくでもない奴も多いが、仲間も沢山居る。懐かしい人の話も出来る。死神も日々成長していて、ゲーム相手に不足もない。
まだ出会えていない人にだって、いつか会う事が出来るだろう。
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