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DEATHNOTE 考察・二次創作とウィンチェスター旅行記
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キラ事件から十年以上経った後のジェバンニについての妄想です。


最初は、ジェバンニの誕生日に向けて、小説のような形で起こそうと思っていた筈だったのですが、既にこれだけ日が経ってしまっています。

私の仕事の遅さだと、書き上がるまでに自分で設定忘れてしまいそうなので、未推敲の妄想で恐縮ですが、とりあえず覚え書きとして、設定そのままの形で残しておきます。


もしかしたら、そのうち多少なりとまとまった形で書くかも知れません。
完成してから、と思って下さる方は、どうぞこのまま続きをクリックせずにスルーしていただけると助かります。


※ジェバンニがくたびれた中年になっており、SPK時代とは掛け離れたしょぼくれた男という扱いです。


それでも構わないという方は、続きを読むからどうぞ。

+ + + + + + + + + +
という訳で、中年ジェバンニについて妄想してみました。


彼のあの、およそこの世の事象で、彼に出来ない事なぞないのではないか、そういう域の有能さ。
80年代アメリカのテレビドラマで、『冒険野郎マクガイバー』という、豊富な科学知識と技術力に満ち溢れた器用型のヒーローがいて、私はジェバンニの有能さは、そうしたヒーローのように人間離れしていると感じて止まないのです。
彼の能力は、「こんな事もあろうかと」の一言で、どんな不測の事態にも完璧に対応してのける、大昔のSFにおけるマッドサイエンティストの定義に等しい。


そんな彼の事ですから、年を取っても相変わらず、仕事は出来る事でしょう。


若い時から容姿の上でも申し分なく、スペック的にはどこへ出しても恥ずかしくない、普通に見れば、普通に格好いい。
それが基本のジェバンニですが。


ただ、惜しむらくは、なんていうか、彼の「おしん」性。

苦労人というか、良くも悪くも親しみやすさに通じる等身大の残業戦士さ、働く人すべてに共通の勤め人の苦労のネタの尽き無さ、仕事は誰よりも出来るのに、何故か自分の得になるような部分での要領の良さってのがこの人もう一つなんじゃないか感じさせる断り下手さ、理不尽を理不尽と感じるまっとうさを持ちながら、保身二の次にしてしまう人の良さ。
それもまた、愛すべきジェバンニクオリティです。


そんな彼の事ですから、仕事が出来る分、きっとプライベートも、相変わらずまんべんなく犠牲にされ続けてしまう事だってあるのでしょうね。


基本のスペックがああですし、気立てもああなので、彼はきっとモテるでしょう。
相手の事を大事にだってするでしょう。
でも、彼がプライベートを優先させようとしたって、仕事の方が彼を手放さないでしょうね。
だって、どんな無茶ぶりをされたって、彼それが出来てしまうんですから。
コミュニケーションの不足は、人間関係の摩擦の大きな原因です。積み重なるすれ違いの中で、いつしか手にした筈の等身大の幸せもすり抜けて。
四十を目前に独身、あるいはバツイチになっている、なんて事も、彼にはあるのかも知れません。


勝手な思い込みですが、彼には、どうもそういう器用貧乏さが似合います。


多忙な寂しい暮らしの中で、彼はくたびれて来るでしょう。
誇りを持って仕事をしようと思っていても、傾けた情熱や労力と、与えられた境遇は必ずしも釣り合いません。
仕事が出来る奴が組織の中で出世するとは限らない。
報われない日々に膿み疲れて、息切れする日も訪れるでしょう。


危険だけれど充実していた日々と。
退屈でも満ち足りていた日々と。
その両方から、いつの間にか掛け離れてしまった、今の自分に溜息を付きながら。
点けっぱなしの深夜番組の、モニターの向こうの賑わいに慰められて眠る夜もあるでしょう。

深夜映画で流れていた、『ブレアウィッチプロジェクト』で、森の中に無数の人型の模型がぶら下がっている空間に取り残される、どれだけ堂々巡りをしても森から抜け出せない、繰り返しの閉塞感の悪夢の情景を夢うつつに聞きながら眠る彼の見る悪夢は、きっと。
ニアにさんざん買いに行かされたであろうガンプラが、彼を取り囲むようにして揺れている絵面としてアレンジされており、風に揺れるガンプラの一つ一つがいちいち銘柄が判る、そんな自分に一番のダメージ。


学生時代のテストの悪夢のように生々しい、過去からの感触の名残りですら。
既に、全てが懐かしい。


そんな事があったからなのでしょうか。

うんざりするような任務中に、ターゲットが逃げ込んだトイショップで作戦行動をとりながら。
ふと目に入ったおもちゃがニアの愛用のものだった。
ほんの一瞬、それに気を取られたが為に、悪夢の余韻か、ニアによるオモチャのトラウマが、まさかの脊髄反射でフラッシュバック。
たった一瞬、されど取り返しの付かない、ただ一瞬の判断遅れを犯してしまって。
あろうことか、昔の彼では考えられないような、たやすい任務をしくじってしまう羽目に陥いってしまう、そんな日が来る事も、あるかも知れません。


頼みの仕事にまで、自分は愛想を尽かされたのかと、失意のジェバンニのもとに。


狙い澄ました様なタイミングで届いた手紙には、あの懐かしいフォントの「L」の署名。


SPK時代は、理不尽な上司の元で命を賭した忍耐の記憶であるのと同時に、世界の明日を担っていた輝いていた過去の自分の呼び声です。

開封すると、中身は白紙が入っていたきり。
訝しがっていると、間髪入れずに、Lから、かつての上司から直接、電話が入ります。


話を聞いて、何故、今の自分にLから連絡があったのかを理解します。
今のLが、いえ、あのニアがただ昔を懐かしんで電話してきたのではありません。ましてや彼が普通の事件に関わる筈も、ただの難事件でジェバンニに協力を要請してくる訳がありません。


デスノートが介入しているとしか思えない事件が起こったのです。


去来するSPKでの日々。
自分はもう、この世のものではない事件には関わりたいとは思えない。ニアだってもう、あの頃のニアとは違う、世界のLなのだ。むしろ今の自分に何が出来るというのか。
様々な思いから、言葉を濁すジェバンニに、二アが一言。


「まだ判りませんか?」

「え?」

「まさかあなたが判らないとは思いませんでした」

「どういう事です」

「あなたは既に、当事者なんですよ」


ようやく、手紙がデスノートの切れ端である事に気付くジェバンニ。


背後に、人ならざる者の気配を感じる。






そこから始まる、中年ジェバンニの物語。







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